結婚34年ともなると、夫婦というより、同居人という感じです。
ここまで来るとお互いの欠点は死ぬまで直らないのが悟れていますから、喧嘩はありません。特に二人ともお喋りではないので、会話も豊富ではありません。夫は家で仕事をしていますから、一日中奥の部屋でコンピューターの前に座っています。私は私でお料理レシピのサイトを作っているので、私もコンピューターの前に居る事が多いです。 お互いに別部屋で、別コンピューターなので、話はもっぱら「MSNメッセンジャー」を通して文字チャット。例えば「おい、こら、このニュース面白いよ」と文字メッセージが入ってURLが付いてきます。 私は一応そのページを開けますが、大抵の場合、私の興味のあるニュースではありません。 読まないと悪いので一応開けて読みます。私の返事は殆ど「すごいね」とか「ふ〜ん」でしょうか。

お昼になると、「今日のお昼ご飯は何?」とかメッセージが入ります。そこでお昼を一緒に食べるわけですが、お食事中はお互いに自分の好きな本を読んでいます。これは非常にお行儀が悪い事ですから、子供が帰っている時はしません。

毎日夕食前に一緒にジョギングに行きます。その時も夕方になると「行く?」とメッセージがきます。それでこちらは「OK」。 これからが私たち夫婦の本当の会話がある時なのです。このジョギング中の23分は、声の会話です。そして家に着くと又MSNメッセンジャー。

もしインターネットがなかったら私たちはどうやってつながっているのかと考える事があります。もしなかったら、9時のテレビニュースを一緒に見ていたかもしれません。私達みたいな夫婦が増えるのかなあ。