6月13日はひろあに氏の一周忌。と言っても私は彼と面識があるわけではない。ただこの3年程彼のHPをこちらが一方的に訪ねていただけで、ひろあに氏が私の事を知っていたわけでもありません。コメントに言葉を残した事も無く、作ったお菓子をアップした事も無く、只見るだけでした。

ひろあに氏は1998年から亡くなられた2005年6月13日にまで、お菓子の作り方のサイト、 の管理人でした。私が興味を持ったのは、レシピもしかりですが、彼の書いたエッセイでした。とても楽しく、面白く、情報も豊かで、そして気取らない人柄がにじみ出ているようなエッセイでした。 時々思い出した時に、彼のサイトへ行っては彼のエッセイを読むのが楽しみだったのです。

去年の8月頃、何気なく掲示板を覗くと毎日「死を悼む」というコメントが書かれてあります。私は誰が亡くなったのだろうと思ってずっとさかのぼって読んでいくと、妹さんのメッセージが入っており、ひろあに氏は2005年の6月13日、関西への出張先で急死されたと書かれてありました。

病名は書いてありませんでしたが、その時一番先に私の頭に浮かんだのは、彼が1999年1月16日に書いたエッセイです。

失敗作の行方
このページを開設して以来、様々なお菓子を作って来た。
出来合いのレシピならともかくオリジナリティが強い物は最初からアップに耐えうるものが出来るはずもなく、時には人に見せるのが恥ずかしいような出来のものまである。
そんな代物をどうやって処分するか?
40も間近の私ぐらいになると、食べ物に対して「もったいない」と思う気持ちが強い。
「もったいないお化け」の話を聞かされて育った世代なわけだ。
何より自分の懐から出ている材料費も馬鹿にならないわけで、その元を取るべく自分で食べて処分することになってしまう。
これが9ヶ月続くとどう言う結果をもたらすか?
最近ズボンがきつくて困る。(^^;
理想体重との差は、ますます広がるばかりである。
余所のお菓子ページの管理人さんがたはどうしているのか、といつも思う。
よく聞かれると言うことはみんな悩んでいるのかも知れないな。
今夜はダイエットのページでも覗いてみようか。 1999年1月書


このエッセイの後、3年間は凄い数のレシピがアップされてあります。その間の試食も相当な量であった事でしょう。この量のお菓子を全部自分一人で食べていたら、体によいはずがありません。
私も2004年の秋にアメリカのデザート集を始めてから、ひろあに氏と同じような事をしていました。ひろあに氏の急死は、私には身につまされる警告になったのです。

時々今でも彼のエッセイページを開きます。その度に、「何かに打ち込む情熱はもち続けたい」と思います。そして「何事に対しても自分がいい加減である事」が反省させられます。氏が亡くなられた後でもこのように沢山の方が今でも訪れるHP。 生きていらっしゃる時、お礼を一言コメント欄に残すべきでした。