もう10年前くらい前だったでしょうか、台所で片づけをしていたら、裏庭で凄い音がしています。慌てて窓の外を見ると、リスの壮絶なる戦いがくりひろげられていました。空中を飛ぶようにして2匹のリスが庭中を右から左、下から上へ走りまわっているのです。ものすごい叫び声を出しながら、塀から木の枝へ、木の枝から電線へ飛び移り3辺の塀を目の回る速さで追いかけ合いをしています。私は何時もの縄張り争いかと思って台所に戻り片づけを始めましたが、屋根の上も行ったり来たりでその足音の煩い事!

あまり気に留めないで家事をしていたら、いつの間にか静かになっていました。やっと喧嘩が終わったのかと思い、庭に犬を出すと、犬は塀の下をめがけて吠えながら走って行きました。吠え方が尋常でないので、行って見ると、先ほど戦っていた一匹のリスが高い木の枝から落ちたのでしょうか、それとも戦いでどこか噛まれたのでしょうか、横たわっています。瀕死の状態でした。息はしていますが目から血を出して私たちを見ても動く力はなく、太陽の当たらない側の皮膚には蚤が沢山這っていました。

犬がいたずらをすると困るのでじいさんに犬が届かないところに移動してもらいました。矢張り間もなく息を絶えました。リスが生死をかけて縄張り争いをするのを見るのは初めての事でした。

今朝ふと窓から庭を見ると畑にリスがいます。私が埋めた野菜の切れ端を食べているのでしょうか。私の視線に気が付いて、リスは塀の方に上がって行きました。

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すると塀の端からもう一匹のリスが来ました。

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又戦いが始まるようです。私は息を呑んで見つめていました。

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上から飛び掛ったり、塀から落ちそうになって戦っているようでした。

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でも今日は悲鳴も上げてないし、何時もの戦いと違うなあと思っていたら、なんてことはない、愛の戯れでした。

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来年又リンゴの食べてが増えるんだなあ。

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