1935年の夏, モンタナ州フォートベントンで一人の羊飼いが仕事中に病で倒れてしまいました。 セントクレア病院に運ばれ、3日間の看病の甲斐もなく羊飼いは死んでしまいました。 羊飼いが飼っていた犬は毎日病院に来て主人に会えるのを待っていたのに、犬は主人を失くしてしまったのです。

羊飼いの遺体は遠く離れている家族に引き渡されることになりました。遺体が収められた棺がフォートベントンの駅で汽車に乗せられる時、その犬はくんくんとないたそうです。

翌日から、汽車がフォートベントンの駅に入ってくると犬はどこからともなく現れて、降りてくる乗客の中に主人を探すのでした。
何度も駅員に追い払われても、真夏の酷暑の日でも、モンタナの極寒の冬の日にも、一日も欠かすことなく、汽車が来る度に犬は飼い主を探しに現れるのでした。

時が経ち、毎日飼い主を待ち続ける犬は多くの人に知られるようになり、沢山の人達がこの駅に犬を見にくるようになりました。 犬の写真を撮りに来る人、引き取りたいという人、そんな人達にはお構いなしで、犬は乗客に飼い主がいないのが分かると、直ぐにどこかに消えてしまうのでした。

この犬には主人は一生に一人しかいないと言うことを人々は分かっていなかったのです。 羊飼いと過ごした年月にできた絆は犬にとっては一生に唯一のものだったからです。

5年半経った寒い冬の朝、犬はいつものように汽車が入って来る頃に線路を歩いていました。 すっかり体も弱り、耳も遠くなっていた犬は10時17分に駅に入ってきた235号が直ぐ後ろまで来ているのが聞こえなかったのでしょう。 振り返って気が付き、急いで線路から出ようとした瞬間、氷に足を滑らせて汽車に轢かれてしまいました。

やっと天国で主人に会えたのです。

町の人々によって、犬は駅の見える丘に、汽笛が聞こえる丘に埋められました。

今は駅も取り壊され、汽車も通らなくなりました。 汽笛も聞こえることはなくなりました。 それでも犬の銅像は駅があったところを見続けています。


モンタナ州出身のじいさんは小さい時からこの犬の話を聞かされています。 モンタナ州に住んでいる人はよくご存知のお話だと思います。

犬

このサイト
には当時元気だった頃の犬、そして老いてからも駅に現れる犬の動画が記録されています。 是非動画でシェプ(犬の名前)に会ってみてね! 写真をクリックすると動画のサイトに行きます。



犬の忠実さはどんな時代も変わりません。感動ものですね。
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