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白髪の世界
「結婚年数55年以上の夫婦は手を上げてください」と司会者が言うと、すぐに会場が爆笑の渦になった。 「それは一人目のの夫人とですか、それとも二人目の夫人との結婚生活年数ですか」という声が大きく聞こえたからです。こんな質問がそう簡単に日本人の集会で出てくるでしょうか。アメリカ人は結婚は2回は「当たり前」といいます。3回は「少しナー」といいます。4回は「ちょっとナー」といいます。これは「キング・クイーン」という白人のグループのチキンディナーの集まりの会場です。ところが白人ばかりなのに金髪が少ないのです。ほとんどが白髪です。見渡す限り、白銀の世界です、いや白髪の世界です。そうです、65歳以上の白人の1年に1回のリユニオン(懇親会)なのです。
嫁はんと私は友人のバブとアルビラに連れられてここに来た。このチキンディナーは65歳以上の人は無料で、65歳以下は一人5ドル払います。年に20ドルの会費を払って、一緒にサンフランシスコへバスをチャーターして珍しいレストランへ食事に行ったり、あるいはクルーズで外国へ旅行に行ったりするグループです。私と嫁はんはまだ65歳以下ですから5ドルずつ払って、席に着いた。
およそ6人掛けの40席以上の丸いテーブルがほとんど満席。250人前後のアメリカ人達です。そのうちのたった二人が日本人の嫁はんと私です。そんな中で英語もまともに出来ない私と嫁はんが食事をするのは圧倒されると思うでしょう、引け目も感じると思うでしょう、度胸がいると思うでしょう。ほんまのところは少し小さくなります。でも白人の社会で7年以上も生活しているから慣れました。親身に私達の世話をしてくれるバブとアルビラがおるから心強よいです。それと、日本の作る製品が私たちの気持ちを大きくしてくれます。彼らはトヨタ、ホンダ、ソニー、パナソニックの製品を作る日本人に一目置くようになりました。日本人は白人の立派な体格や、容姿には負けると思いますが、作る製品には勝ちました。トヨタ、ホンダ、ソニー、パナソニック様、おおきに、ありがとうございます。
ここはサンフランシスコからフリーウェイ101号線を南へ車で、2時間半ほどのキングシティーという小さな町です。周りは広い野菜畑と、ブドウ畑がどこまでも続いています。そこのフェヤーグランドの大きな建物のホールの中です。高い天井の真ん中から薄紫の長い布が四方八方に張り巡らされて、うきうき気分にしてくれます。町の中を歩けば、ほとんどがヒスパニック系の人ばかりの町なのに、ここは白人ばかりです。町のどこにこれだけの白人が住んでいるのかと不思議に思われます。これはロスやサンフランシスコで白人が日本人の集会を見て、「どこにこれだけの日本人が住んでいるのか」と思うのと同じかも知れまへん。
ウェイトレス、はすべて小中学生のボーイスカウト達です。ほとんどの彼らが恥ずかしがらずに、ちゃんと注文を聞いたり、コーヒーを持ってきたりします。プロのウエイトレス顔負けです。私が小中学生の頃、日本で彼らみたいにやれたかというと「ノー」だと思います。アメリカ人の子供が人前で恥ずかしがらずに立派にやれるのにはいつも感心します。大の大人の私より立派に思えますじゃなくて、立派です。年寄り達にに子供たちが食事のホステスしてあげる、なんともほほえましい風景です。でもワイン、ビールは大人達が入れてくれます。アルコールの法律を子供たちに示しています。私は自分でうなずいて納得しています。
出てきたチキンディナーは紙の皿に、大きなチキンとマカロニサラダ、ビーンズ、この3品です。日本人の集まりのご馳走を思い出すと質素です。情けなくなります。チキンも薄い塩味だけです。でも、アメリカ人は「グッドゥ、グッドゥ」といいながら喜んで食べています。日本のご馳走よりも勝っているのは量だけのようです。でもよう考えてみたら、これは都会のアメリカ人の集まりじゃなくて、昔の百姓やオールドカーボーイの集まりのだからでしょうか。 も彼らのまねをして、「グッド、グッド」といいながら食べた。
チキンを食べながら、司会者の話を聞き、拍手をしたり笑ったり、忙しい。
「20人以上の孫のおる人、手を上げてください」あちこちで、手が挙がります。「10人以上のひ孫のおる人、手を上げてください。」―――――。
次は70歳以上、75歳以上、85歳以上、90歳以上の人は手を挙げてくださいと司会者は進めていく。99歳のおばあちゃんが手だけじゃなく、立って手を上げると、拍手喝采がひときわ大きな拍手が起こった。99歳より年下の人は手を揚げるだけだったのに、この99歳のおばあちゃんだけは立って手を上げた。皆さんに「大きな、ありがとう」のお礼を言いたかったのでしょう。それとも、私は99歳まで生きたんだと自慢をしたかったかもわかりまへん。私はどっちにしてもうれしくなりました。
でも私が一番興味深かったのは73年結婚生活をしているおじいちゃんとおばあちゃんでした。おじいちゃんが93歳で、足が悪くて車椅子に乗っています。おばあちゃんが94歳で、しゃんとしておじいちゃんよりも若そうです。このおじいちゃんは私に影響を与えた人のようです。彼の家での仕事は車椅子に乗っての皿洗いです。私も今、皿洗いが仕事になっています。
なぜならば、彼らの家へ嫁はんが2週間に1回ハウスクリーンに行っているからです。嫁はんの大の友達なのである。どうも嫁はんが私に皿洗いの仕事を押し付けたのはこのおじいちゃんを見ているからだと思う。
最後に司会者がマイクを持っていって、「おじいちゃん、73年間の長い結婚生活の秘訣は何ですか」と聞いたら、「マウス、シャット(口を閉める)」の一言でした。
by フリムン徳さん
プリムン徳さんはエッセイ本「フリムン徳さんの波瀾万丈記」

いつもご訪問と応援を有難うございます。


コメント
コメント一覧 (17)
ワタシの母方の祖母は92歳で亡くなりましたが、畑仕事の最中に心臓発作をおこしての往生でした。大好きな畑仕事をしながらだったから、大往生といえると思います。
でも90歳を過ぎても、人と一緒に食事が出来るっていいですね。
みんな元気で長生きしなくちゃって思いました。
Chiblitsさんのブログをいつも拝見しているものです。フリムンさんの書かれるアメリカの様子は、私の住んでいたネブラスカと重なります。
日本にはもう存在しない田舎。世界で一番田舎かもと思ったり。当時は愚痴ってばかりいました^^。
今でも戻ったら愚痴るでしょう!(笑)
でも、日本人がしらないアメリカを知ることができてよかったと思います。
お体ご自愛くださいね。
慣れてくるとつい余計な一言を言って相手を怒らせますからネ。
さすが〜お爺ちゃん エライ! です。
記憶ちがいですかしら?
*
実は私、4~5年前に薄毛に悩みました(笑)
毎朝シャンプーしたらあっという間に・・
その後、日本の普通の浴用石鹸で洗うようになり 頭頂の分け目は以外は元通り
頭の真上に白い地肌がばっちり見えるのってかなしいですよねぇ〜〜〜〜
で、今年に入ってから、某サイトで頭頂部のツボ「百会」のまわりを広範囲に、でこぼこした場所を見つけて、指先でほぐせとあったので、やってみました
ジャスト!!
立派に立ち上がる毛 しかも、ほうれい線がうすくなったような・・・
砂糖切りの時の様に、どなたか真似して見ません?
いろいろありますが、仲良く暮らすのが 一番ですね。
フリムン徳さんの 長年の家庭円満のコツは 何でしょうか、よかったら 教えてください。
〜〜〜
あ、magお師匠さん 私も60の手習いで ツボ押しにトライしてみませう。 今しがた、鏡の前に行き、髪を梳いて前髪を膨らませてきました。ついでに顔の産毛にも剃刀をあてました。夫が昼寝から起きてきたら、気がつくからし?? ついでに、鏡の前で 百面相してみましたぁ。
magさんへ〜 昼寝から起きた夫、まるで 気がつきませんでした。 何か 分かる?と 聞いたら、 何も変わってないけど、ですと。 大爆笑でした。
いつか 教えていただいた指もみは 暇なときに、いつもしています。(薬指以外ですけど。)
薬指もしてくださいね
どういうわけか、薬指は副交感神経を刺激して体に良くないがひとり歩きしているらしいです
指もみの提唱者が最初に薬指はしない
という事で始めて、途中で五本全部に変更したのですが「くすリ指厳禁」だけがひろまったとか。
mouth shutは日本で言う「片目つぶる」と似てるけど微妙に違いますね?私的には相手に興味持って褒めたり、色んな事をシェアーし合ったりと、mouth wide openで良いコミュニケーションを築いた方が2人で生きるには楽しい気がしますけど。でもきっと年取ってくると、耳が遠くなって間違えて聞き取ったり、勝手に勘違いしたり、自分の考えを固守したりして、いっその事黙ってた方が無難なんでしょうネ。(爆)
以前日本でマンション暮しの時、夜中に夫婦喧嘩の大声が聞こえてきたから翌日友達が階上の友人に、「ちょっと昨日どうしたの?派手にやってたけど。」って言ったら「あっ、あれうちじゃないよ、うち喧嘩するほど口利かないから。」って言ってました、未だ30代でしたけど。(爆)
「元気」で長生きしたいですねえ。フりムン徳さんは楽しい晩酌をしながら、長生きしたいです。
フりムン徳さん
日本人がいないアメリカの田舎に住みつく事は度胸と忍耐がいりました。
でも私たちの場合は、すぐに、近くの教会に通いだしましたから、皆さん親切にしてくれました。 フりムン徳さん
余計な事を口にしない(マウスシャット)は身を引き締めるような言葉ですねえ。
口だけやない、耳も目も災いの元になる時がありますねえ。
フりムン徳さん
そのおじいちゃんはもう亡くなりましたけど、おばあちゃんは96歳で、まだ、ひとりで生活しています。もちろん自分で車を運転して、買い物にも行っています。私の嫁はんは、そのおばあちゃんの家のハウスクリーニングに2週間に1回行っています。
1日中本ばかりを読んでいるそうです。 フりムン徳さん
フリムン徳さんは家庭円満のために、なるべく、(マウスシャット)を心がけていますが、それだけでは足りないようで、(耳シャット)も心がけています。でも一番効果のあるのは目、耳、口、三つのシャットが良いと思うのですが、これだったら人間生き苦しいでしょねえ。 フりムン徳さん
私も調子に乗ったら、スグにしゃべりすぎます。
後で、嫁はんに怒られます。
その怒る嫁はんも、同じですけど。難儀な事です。
フりムン徳さん
「うちは喧嘩するほど口は利かないから」エエ、文句ですねえ。
私は嫁はんによく言います。
「酒は酔っ払うほどに飲まないから」
フりムン徳さん